蓮池通信
子ども×神奈川県立美術館・鎌倉館

蓮池通信ブログ

本サイトは、横浜国立大学教育人間科学部附属鎌倉小学校の子どもたちと神奈川県立近代美術館鎌倉館との交流から生まれました。 これまでの交流記録をはじめ、現在の活動の様子や子どもたち自身が日々感じていることをブログで少しずつ発信していきます。

ミナモの波紋のように、だんだん広がって、大きくなることを願って…。

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投稿者: grouprough

蓮池を書く

2008.07.09 Wednesday


6月1日に行われた小説家 島田雅彦さんのワークショップ「蓮池を書く」に子どもたちが参加しました。そのワークショップで生まれた作品を紹介します。


絵の中の蓮             NA(中学1年)

私は水から出ることができない。だから私の周りのこと以外どんなことが起こっているのかわからない。でも私を見るとほとんどの人が「きれい」「すごい」と言ってくれる。その時私はこの池に咲いていてよかったと思う。
私はアメンボたちとよく話す。アメンボの話はおもしろい。私が知らない世界のことを泳ぎながら教えてくれる。

この前ゴミとケンカした。波に乗ってゴミがやってきて私はのまれそうになった!「人間さんよ、どうかゴミを減らしてくれ!」って言いたくなるよ。
それからスッポンは意地悪だ。自分が人気者だと思っていばっている。私を押しのける。
「おい!君たち邪魔だよ。ここにいないでもらいたい。」

ある日、私はカワセミにあることを聞いた。
(カワセミ)「ねぇねぇあのさ、美術館が近くにあるって知ってる?」
(蓮)「いいえ、知らないけど。」
(カワセミ)「一度行ってみるといい。君たちの気に入るところがあるかもしれない。」
最初それを聞いた時はポカンとした。だから意見を聞くためにアメンボとスッポンを呼んだ。
(蓮)「あのさ、カワセミくんから美術館のことを聞いたんだけど・・・。」
(アメンボ)「う〜ん、多分カワセミくんは何かを探してほしいんだ。じゃあ、確かめるために夜中に忍び込むというのは?」
(スッポン)「そんな話か。まぁ、付き合ってやってもいいけど。」
(蓮)「うん、よろしく。」
(スッポン)「私もアメンボに賛成!」
(蓮)「じゃあ、そういうことで夜待ち合わせね。」

そして夜…。
「じゃあ、行くよ。」
私たち3人は夜中に美術館の中に入った。中は月の光でうっすらと明るく、静かだった。その時、カワセミ君が言っていたことがわかった。そこには池の中に自分の仲間である「蓮」が描かれている絵があった。その絵に見入っていると絵の中の蓮が「こっちに来て。」と言ったような気がした。そしてなんだか冒険したい気持ちになって「うん」とうなずいた。すると光が出てきて吸い込まれてしまった。

次の日、私は額の中に入っていた。私は今絵の中で生きている。どうか外の蓮池だけではなく、絵の中の蓮池にいる私も見に来てほしい。

Photo by Ken Kato

ワークショップ | 20:04 | comments(0)

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